ディスプレイのヒト、モノ、コトをつなぐ JDCA

資料請求
  1. JDCA
  2. ディスプレイクリエイターとは
  3. 卒業生の紹介
  4. 新井 絹世さん

GRADUATE'S
卒業生の紹介

新井 絹世さん

20期生/ライセンス取得コース(現プロフェッショナル養成コース)卒業
日本ディスプレイクリエイター協会 正会員
DECO PLAN代表 二級建築士・インテリアコーディネーター
ハウスメーカーのインテリアコーディネーターとして新築物件やリフォームを手がけたのち、退職。二級建築士やインテリアコーディネーター、ホームステージャーなどの資格を生かし、「DECO PLAN」を立ち上げる。業務委託した某企業ホテル事業部のホテルディスプレイなど全般を手がけるほか、不動産会社とも業務提携を結び、新築・中古・リフォームの現場でインテリアコーディネーター、ホームステージャーとして活動中。

キャリアを生かしてレベルアップを実感。 活躍のフィールドが広がり、新しい扉が開く!

新築もリフォームも手がけるインテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターとして活躍したい。そんな明確な目標を掲げ、ハウスメーカーに就職した新井さん。モデルルームのアドバイザーを経て、入社2年後に新築物件の部署に異動し、インテリアコーディネーターとしての道が始まりました。実務をこなしながら、インテリアコーディネーターの資格も取得し、連日遅くまで働いていたと当時を振り返ります。
「図面チェックから始まり、お客さんの要望をお聞きし、外壁の色から内装の床や壁、カーテンや照明器具の提案など、仕事は多岐にわたっていましたね。やりがいはありましたが、かなりハードな日々を5~6年過ごしました」。
やがて結婚を機に、リフォーム課に異動。新築物件とは異なる相談や依頼をお客さんから寄せられることも多く、自分の力不足を補うために勉強し、2級建築士の資格を取得します。さらには、庭のこともわかるようにとエクステリアプランナー2級、住空間を整える重要性を感じて整理収納アドバイザー2級も取得。ホームステージング需要の高まりを受けてホームステージャー2級も取得するなど、精力的に仕事に取り組んでいました。
そんなある日、住宅商材関連の展示会でJDCAのパンフレットが目に留まり、すぐに行きたいと思ったと話す新井さん。その理由をこう教えてくれました。
「お客さんに信頼して仕事を任せてもらえるように勉強をしてきましたが、“飾る”勉強をする機会がなかったんです。インテリアコーディネーターは組み合わせることはできても、飾ることは学んでいないのでできない。インテリア雑誌などを参考にして見よう見真似でやっていましたが、すべてが独学。だから装飾のロジックをちゃんと学び、テクニックを習得したかったんです。実際、お客さんから『こういう絵を買ったんだけど、どこに飾ればいい?』というご相談などを受けることもあり、自信をもってお応えしたいと思っていました」。

JDCAで育んだ自信がフリーとしての道を後押し

とはいえ、新井さんの住まいは群馬県伊勢崎市であり、当時は保育園に通うお子さんもいました。横浜にあるJDCAに通うため、真っ先に新井さんが行ったことは、通えるかどうか、電車の時刻を調べることでした。続いて、家族にサポートをお願いしました。
「いずれは独立して、もう少しクリエイティブな仕事をしたいと家族には以前から話していました。力をつけるために通いたいので、子どものことや家事などを協力してほしいと頼みました」。
また、会社にも休日を融通してもらい、週に1度の新幹線を利用した通学が始まりました。
「大人になってから学校に行くなんて初めてですし、同期の方の職能もさまざまで刺激があり、とにかく楽しかったです。仕事とは違う場所や仲間ができたので、リフレッシュにもなりました」。
卒業した今も同期とはLINEでつながり、仕事の依頼や相談をする関係が緩やかに続いています。
ディスプレイのロジックなど、JDCAで得たことはたくさんありますが、卒業制作にまつわる体験が新井さんの大きな転機になったようです。
卒業後、新井さんはすぐに独立する意を固め、ハウスメーカーを退社。その背中を押してくれたのが、卒業制作でした。クリスマスをテーマにしたショーウインドウを、自分ひとりの力で企画立案からプレゼン、展示物の制作、設置まで行う、まさに集大成となる最後の授業です。
「先生のアドバイスを受けながら、自分がいちばんやりたかったものを創りあげることができました」と、当時の様子を満足気な表情で話す新井さん。その先にこんな言葉が続きます。
「その結果、大賞までいただけて…。うれしかったです。クリエイティブな方向にも行けるかも…。この賞をきっかけに、次のステップに行こうと考えるようになり、2019年9月に会社を辞めました」

JDCAで学んだプレゼン力で商空間ディスプレイの扉が開く

ハウスメーカーを退社した直後の新井さんに、さっそく新しい出会いが待っていました。知人を介して「ある企業が、ホテル事業部の企画デザインを頼める人材を探しているんだけど、会ってみませんか?」という話が舞い込み、社長との顔合わせがセッティングされました。
あらかじめ「このホテルを新井さんだったら、どう変えますか? プレゼンしてください」という課題も渡されていました。ホテルのことを調べ、コンセプトを決めて…と、プレゼンの作成に必要な知識や表現方法などはJDCAですべて学んでいたので、自信をもってプレゼンできました、と新井さん。
プレゼンを受けた社長からは「わかりやすい、いいプレゼンですね。ぜひ委託契約を結びましょう」と、とんとん拍子に話は進み、外部委託を結ぶことに。現在、社長からの信頼は厚く、新井さんはビジネスホテルや駐車場など10以上ある案件の企画デザインを一任され、プレゼン資料を作るのはもちろん、外部のデザイン会社に発注したり、自分でディスプレイを手がけたり…。まさにディスプレイに関してマルチに活躍し、実力を発揮しています。
「グリーンやフラワーを使った演出法を学んだことも、ホテルや駐車場のエントランスやロビー、トイレ空間などをディスプレイする際にとても役立っています。住空間のインテリアコーディネーターとしてキャリアを積んできた私が、商空間で新しい挑戦ができているのは、住空間と商空間の両方を想定したディスプレイを学べたおかげです。課題が大変だったこともありますが、実践で役立つことを教わっていたんだと、卒業してから気づくことも多いですね」。

VMD の知識を生かした展開も!コンセプトをもって仕事に取り組む

現在、新井さんの仕事の軸足はホテル事業ですが、もともと住空間に興味があり、長年携わってきた経験を活かして不動産会社とも業務提携を結んでいます。新築・中古物件を問わずインテリアコーディネーターとして登録し、仕事を請け負う形です。実績を重ねていく先にホームステージングへの広がりも想定し、対応していきたいと意気込みを語ってくれました。
「ホテルはどちらかと言えば非日常ですが、住宅は日常。ターゲットが違いますし、求められるスタイルやテイストも異なるので、幅広いディスプレイができるおもしろさを実感しています。商空間でも住空間でも、クライアントの意見をちゃんと聞いて、コンセプトをしっかりもって対応するとぶれないんですよね。これもJDCAで学んだことです。そのうちVMDの知識を生かして、店舗ディスプレイも手がけてみたいと考えています。今、活動の幅が広がり、楽しく仕事をさせてもらえて本当にありがたいです」。